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式の流れ
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日本の伝統文化ともいえる神前式について、その流れをしっかり押さえておきましょう。
神道のしきたりにのっとって行われる神前式には、独特な儀式や流れがあり一般にはあまり知られていません。以前は、各地にある神社で行われていましたが、近年では結婚式場などに設置された神殿でもできるようになりました。現在では、チャペルで行う教会式=キリスト教式が人気ですが、神前式のよさが見直されて人気が高まっています。
それでは、神前式の流れについて順を追って説明していきます。
仕度~挙式説明
- 新郎新婦のお仕度開始…
花嫁は挙式の約2時間前からメイクや着付けを開始します。新郎は1時間前に着付けとヘアセットを始めます。新郎新婦のお支度部屋は別々に用意されるのが一般的です。
- 親族集合…
親族は挙式の30分前から受付が始まります。受付をしたら親族用の控室に集まり、挙式開始まで待ちます。親族で前撮りをすることがありますので会場から離れないようにしておきます。
- 親族紹介…
新郎新婦の支度が整い両家の親族も揃ったら、控室でお互いの親族を紹介します。一般的には親族を代表する人(通常は父親)がひとりずつその名前と続柄を紹介します。和やかな雰囲気になるよう簡単なエピソードなども交えて行われることが多いようです。
- 挙式説明…
会場のスタッフや介添えを行う人が、これからの挙式の流れについて両家に説明をします。主に玉串の扱い方や親族盃の儀について具体的に説明し、練習などを行います。
挙式
- 手水の儀・参進(ちょうずのぎ・さんしん)…
神殿に入る前に、参列者の身を清めるための儀式です。右手でひしゃくに水を汲んで3分の1の水で左手を清め、持ち替えて次の3分の1で右手を清め、再度持ち替えて残りの水を左手に受けて口に含み清めます。懐紙で口と手を軽く拭きとって終わります。その後、神殿に向かって神職を先頭に巫女、新郎新婦、両親、親戚と行列して歩きます。
- 入場(にゅうじょう)…
介添え人や巫女に先導されて新郎新婦が神殿に上がります。参列者は神前に向かって媒酌人、両家両親、親族と血縁の強い順に入場し、新郎側は右に、新婦側は左に進み着座します。神聖な場所なので、新郎新婦以外は土足厳禁ですので、履物を脱いで上がります。
- 斎主挨拶(さいしゅあいさつ)…
司式を執り行う神職は斎主とよばれ、はじめに式を始めるための挨拶を行います。この際、参列者は斎主と一緒に全員が神前に向かって一礼をすることになっています。
- 修祓の儀(しゅばつのぎ)…
挙式の前に、新郎新婦をはじめ参列する人全員が身を清めるためのお祓いを受けることをいいます。斎主によるお祓いが全員に行われますので頭を軽く下げて厳かに受けます。
- 祝詞奏上(のりとそうじょう)…
祝詞とは、神様に伝える言葉のことをいいます。斎主が祝辞の祝詞を読み上げ、ふたりの結婚を神様に報告します。同時にふたりの永遠の幸せと両家の繁栄を祈ります。
- 三献の儀(さんこんのぎ)…
一般的には三々九度の儀ともいわれ、小・中・大の三段重ねの盃で交互にお神酒を飲み交わすことで夫婦の永遠の契りを結びます。一盃目は新郎から新婦、二盃目は新婦から新郎、三盃目は新郎から新婦への順に1・2回目は口をつける程度で3回目に飲み干します。
- 誓詞奉読(せいしほうどく)…
新郎新婦が夫婦になる誓いの言葉を読み上げる儀式です。神前で一礼した後、新郎がひとりで誓いの言葉を読み、氏名を最後に読み上げます。それに続いて新婦が自分の名前のみを読んでふたりの連名とします。
- 指輪の交換(ゆびわのこうかん)…
新郎が新婦の左手薬指に指輪をはめて、次に新婦が新郎の左手薬指に指輪をはめます。神前式ではもともとなかったものですが、今は一般的となっています。巫女が指輪を渡す場合と神職が三方に乗せて渡す場合があり、省略されることもあります。
- 玉串奉奠(たまぐしほうてん)…
玉串とは榊の小枝に紙垂を垂らしたもので、神と人を繋ぐものです。神職から右に枝元、左に葉の形で渡されるので、右手の親指を下にして受け取り左の掌で支えて持ち、ふたりで一緒に時計回りに半回転させてご神殿に向けてお供えし、二礼二拍手一礼をします。
- 巫女舞(みこまい)…
雅楽が演奏される中、巫女が新郎新婦の門出と両家の繁栄を祈り、伝統的な豊栄の舞(とよさかのまい)を踊ります。雅楽の美しい調べと華麗な舞は神前式ならではといわれています。
- 親族杯の儀(しんぞくはいのぎ)…
参列者が全員で、盃のお神酒をいただきます。両家の縁を結ぶための儀式であり、三々九度と同じ要領で三口で飲み干します。お酒を飲めない人は無理せず飲むフリだけでも大丈夫です。
- 斎主祝辞(さいしゅしゅくじ)…
すべてが滞りなく終わりましたら、挙式を執り行った斎主が神前に終了したことを報告し、参列者全員も斎主と一緒に拝礼します。これをもってお祝いの挨拶とします。
- 退場(たいじょう)…
挙式がすべて終わったら、神前に全員で拝礼した後、巫女や介添え人が先導して、斎主、新郎新婦、媒酌人、両家の両親、親族の順に本殿を退出します。退下ともいいます。
挙式後
- 記念撮影…
挙式が終わったら、神殿の前や周辺、庭などに集まり家族や親族と記念写真を撮ります。式場によってはスタジオが設置されている場合もありますので、介添え人や会場スタッフの指示に従います。
- 披露宴…
挙式で着ていた白無垢をお色直しして、披露宴へと移ります。披露宴会場では、友人などのゲストや親族も集まって新しい夫婦のお披露目の意味を込めて会食をしながら二人の門出を祝います。
神社によって違う!オリジナルの儀式
神前式を行っている神社や会場では、従来の神前式に加えてオリジナルの儀式を行っているところもあります。
各儀式には、いろいろな意味合いなどが込められていますので、自分の理想に合った儀式で結婚式場をえらぶのもいいですね。
そこで、話題のオリジナル儀式をピックアップして紹介しましょう。
- 結び石の儀…
白い石に新郎新婦の署名をして神社に奉納します。奉納された石は、神社内の一般では入れない聖域に納めて、末永く両家が幸せであることを祈念してくれます。
- 花嫁御寮(はなよめごりょう)…
花嫁道中ともいわれ、挙式の前や後に行列をなして練り歩く儀式です。結婚式に参列する人だけでなく一般の人からも幅広く祝福されるため幸せムードが広がります。
- 水合わせの儀…
新郎新婦がお互いの実家から汲んできた水をひとつの杯に入れて飲む儀式です。違う水で育ったふたりがひとつとなることを表しています。地元のお酒で代替することもあります。
- 縁結びの儀…
絆を意味する運命の赤い糸にちなんで、新郎新婦がお互いの薬指に赤い水引などの紐を結ぶ儀式です。末永く赤い糸で結ばれることを意味しています。
- 雨の御柱めぐり(あめのおんばしらめぐり)…
出雲神話で永遠の愛を誓ったことや古事記、日本書紀の国生みの逸話にちなんで、神殿の中央の御柱を新郎が左回り、新婦が右回りに回ってから誓いの言葉を読み上げます。
- 撤饌の儀(てっせんのぎ)…
神前に供え物として供えた物を下げる頃で式を終えることを表す儀式です。挙式の中では、お神酒の入った瓶子という器の蓋を閉めることで閉式を意味します。